朱鞠内湖で迎えた朝。
北欧のような景色がどこまでも拡がっていました。
人造湖であっても、管理されたキャンプ場であっても
人の気配を越える自然の美しさというのは確かにあって
北海道の中でもそれを強く感じるのは、北と東かなぁと思います。
自然と対峙して怖いと感じる場所は、美しい場所と同義であることが多い。
コーヒーを飲むためにはまず枝を拾い、火をおこし、湯を沸かす。
枝拾いと食事を用意したらもう日が暮れる。
本来生きることはとても忙しい。
便利は世の中にたくさん溢れていて、その恩恵も十分受けている。何が良い悪いとかではなく、まっとうに生きたい。
便利に慣れるほど感謝を忘れる。手間暇かけたものの対価を軽視しがちになる。
このコーヒーの対価をあなたならいくらと考えるだろうか。
トーベ・ヤンソンが好きなもの、愛する人とだけ暮らした孤島、クルーブ・ハル。
厳しい自然と自分と深く向かい合うしかない生活は、創作においてはどこまでも自由になれたのかもしれない。
森と湖、星空と朝焼けと夕陽。
秋も思考も深まるしかなかった。